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脂質異常症の治療とセルフケア③

脂質異常症と動脈硬化 〜見えない血管の変化に目を向けて〜

血液の中に含まれる脂質(コレステロールや中性脂肪)は、本来、体にとって大切な成分です。けれど、そのバランスが崩れてしまうと、血管に思わぬ負担をかけることになります。

脂質の値が基準を外れた状態を「脂質異常症(ししついじょうしょう)」といいますが、これは動脈硬化を進行させる大きな原因のひとつ
「静かに進む病気」とも言われ、気づかないうちに体の中でじわじわと血管をむしばんでいくのです。


血管が詰まっていく、そのしくみ

脂質異常症になると、血管の中に“プラーク”という脂質のかたまりが少しずつ溜まっていきます。
このプラーク、実はおかゆのようなドロッとしたもの。血管の壁にへばりつくようにして広がり、やがて血の流れを妨げるようになります。

血液の通り道が狭くなったり、完全に詰まってしまったりすると、当然その先に血液が届かなくなります。これが心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こすのです。


血管は“硬くてもろいホース”になる

健康な血管はしなやかで、必要に応じて広がったり縮んだりして血液を全身に届けてくれます。
ところが動脈硬化が進むと、血管はまるで古くなったホースのように、硬くなって割れやすくなってしまいます。さらに、内側に傷ができやすくなり、そこから炎症が起こってさらに状態が悪化していくという悪循環に。

こうした血管の変化は、心臓を囲む血管(冠動脈)や、脳の血管、大動脈など、私たちの命にかかわる場所に広がっていきます。


突然の病気を防ぐために

脂質異常症がもとになって起こる代表的な病気には、以下のようなものがあります。

  • 心筋梗塞
    心臓の筋肉に血液が届かず、胸の激しい痛みや呼吸困難を起こすことも。命にかかわる状態です。
  • 脳梗塞
    脳の血管が詰まり、手足のまひや言葉が出なくなるなどの後遺症を残すこともあります。
  • 大動脈瘤の破裂
    血管が膨らんで破れると、大量出血により突然死を招くことも。

これらの病気は、ある日突然起こることがあります。だからこそ、脂質異常症のうちに予防や対策を始めることがとても大切なのです。


☝🏻最後に

血液や血管のことは、ふだん見えません。でも、私たちの健康を支えてくれている“命の通り道”です。
健診の結果で「脂質が高め」と言われたら、それは体からの小さなサイン。今からできることを、少しずつ始めてみませんか?

食事、運動、禁煙、そして定期的な受診。あなたの血管を、今日から少しでもやさしくいたわってあげてください。