脳卒中の最大のリスク要因は「高血圧」であり、特に冬季はそのリスクが飛躍的に高まることが知られています。
❄️ 冬に血圧が上がりやすい理由

1. 寒さによる血管の収縮
- 寒い外気にさらされると、体温を保持しようとして血管が収縮します。
- それにより、血圧が急激に上昇し、脳の血管に負担がかかることで、脳出血のリスクが高まります。
- 特に、室内外の寒暖差が大きいと、血圧変動も大きくなります(ヒートショックの原因)。
2. 冬の生活習慣の変化
- 塩分の摂取量が増加しやすい(鍋物、漬物、加工食品など)。
- 塩分の多い食事は、体内の水分を保持しようとする作用により、血液量が増加 → 血圧上昇につながります。
- 運動不足になりがち(寒さで外出が減る)。
- 運動不足は、肥満の原因となるだけでなく、血流の停滞を招きます。
- 筋肉を使わないと、静脈の血液が心臓に戻りにくくなり、血行不良に陥りやすくなります。
📈 冬場の高血圧が引き起こす脳卒中リスク
- 血圧の急激な上昇 → 脳の弱い血管が破裂 → 脳出血
- 血圧が高い状態が続くと、血管内壁が傷つき、動脈硬化や血栓 → 脳梗塞
✅ 冬の高血圧・脳卒中リスクを下げるために
- 室内外の温度差を減らす(脱衣所やトイレにも暖房を)
- 起床直後や入浴前後は急な動作を避ける
- 減塩(1日6g未満が目標)
- 適度な運動(屋内でもストレッチや体操を)
- 毎日の血圧測定を習慣化
冬場は無自覚のうちに血圧が上昇しやすくなり、脳卒中のリスクも見えにくくなります。日常の小さな工夫や意識で大きなリスクを防ぐことが可能です。
