夏肌は、体の内側からも守る時代へ

初夏は紫外線が本格的に気になり始める時期ですが、実は紫外線量は3月頃からすでに増加しています。日常的に浴びる紫外線「UV-A」は肌の奥深くまで届くためシミやシワの原因になることもあります。
●夏にピークを迎える紫外線量
紫外線は主にUV-AとUV-Bの2種類に分けられます。このうち、UV-Aは紫外線全体のおよそ9割を占め、肌の深い部分まで届いて影響を及ぼすとされており、日々の蓄積が年齢に応じた肌の変化「光老化」につながることがあります。一方、UV-Bは全体の約1割程度ですが短時間で肌に強い影響を与えやすく日差しを浴びた後の赤みや肌のくすみの原因になることがあります。
肌の最も外側にある角質層は、外部刺激から肌を守り、水分を保持する「バリア機能」を担っています。しかし、紫外線などの刺激によりこの機能が低下すると、過剰なメラニンが生成されやすくなります。さらに、乾燥によって肌のターンオーバーが乱れると、メラニンを含んだ角質が蓄積し、シミの原因となります。


●腸内環境が肌ケアの鍵!?
日焼け止めを塗ったり、日傘や帽子を使ったりと紫外線から肌を守る外側の対策はよく知られていますが、最近では❝内側❞からのケア、つまり腸内環境を整えることも肌の健康に関わることがわかってきました。
私たちの腸内には、約1,000種類・100~1000兆個もの腸内細菌が存在しています。腸内環境が整うと、腸内細菌は、食物繊維などをエサにして「短鎖脂肪酸」と呼ばれる代謝物質を作り出し、それが血流に乗って肌の細胞に働きかけます。その結果、肌のバリア機能が保たれ、肌トラブルを防ぐ可能性があることが動物実験で報告されています。
